わがままカメラ選び (撮影編)

この項のことは一般的なコンデジなら中のコンピュータが自動的にやっちゃうし、一眼だってプログラムオートなら同じ。でも、それ故レンズの選択や撮影条件に大いに関係あることなんで、頑張って書いておきます。
かなり大雑把な話ですから、より正確な説明がご希望でしたらwikipediaやその他先人の説明を探された方が良いでしょう。

まず、フィルムの感度はISOで示します。今一般的なのはISO400あたりでしょう。この数字が大きいほど感度が高いことを示します。デジカメでもこれに準拠した値を用います。ISOが大きくなるほど感光剤の粒は大きくなるため、闇雲にISOを上げても出来上がる写真がざらついた感じになってしまいます。感光剤の粒が小さくなればその分滑らかな画像を期待できますが、それは即ち感光剤の感度が落ちることを意味します。
感光剤に入ってくる光の量を球で考えることにします。球の大きさは簡単には「絞り×シャッタースピード」と正比例の関係にあります。
光量が、感光剤が適切に発色する量である時、適正露出であると言います。かなり大雑把ですがそういうことにしときます。従ってISOが大きいほど同じ絞り値では速いシャッターを切れることになり、同じシャッターではより絞れることになります。深く追求するとそんなことでは片付かないんですが、とりあえずそれだけ理解できてればOKです :hammer:

シャッタースピードについては、速い(=短い)シャッターを切れば、その分手ブレなり被写体ブレなりを「止める」ことができます。それだけ聞くとかなり魅力的ですが、逆に動きがなくなって面白みの無い画になることがしばしばありますから、撮影意図に合わせて程々の所に抑えるべきです。また個人によって大差がありますが、概ね1/30あたりより遅いシャッターでは必然的に手ブレが起きますから、三脚等によってカメラを固定する必要が出てきます。

一番ややこしいのが絞り。シャッタースピードを決めると同時に、被写界深度にも影響してきます。
被写界深度とはピントが合う範囲(=奥行き)で、絞り開放の時最も浅く、最高絞りの時最も深くなります。その程度はレンズの設計にもよってきますが、物によっては「紙より薄い」と形容されることもあります。
即ち、絞りを開放にすればより速いシャッターが切れるがピントの合う範囲が狭くなり、奥行きのある写真を撮りたければ絞り込めば良いがシャッタースピードは遅くなる、という関係ができることになります。
f1.4f5.6f16
絞りを変えた例。左からf1.4-f5.6-f16。ピントの合っている範囲が変わっているのが判るでしょうか?
# シャッタースピードは忘れたけどf1.4で1/2000だったような気がする

この辺はゴムボールを押したり引いたりしてみると、わかり易くて良いでしょう。
開放絞りの暗すぎる激安レンズが「使い物にならない」理由が、お判りいただけたでしょうか? 😉

なお、絞りの値はレンズの焦点距離×口径に対して反比例の関係にあります。
高級(=バカ高い)望遠レンズが大砲みたいに大きくなる理由が、これでお判りいただけると思います。あれはどちらかと言うと、屋内の競技場みたいに暗いところで高速シャッターを切るために必要なんです。少なくとも好天の航空祭で必ずしも必要なものではありません。むしろ持ち歩きが不便なだけではないかと。<負け惜しみ

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