やまなし・おちなし・いみなし

脱走大作戦 (CinemaScape)

昨今のCGバキバキじゃない、昔ながらの泥臭い戦争映画がテレビで全然かからないのに業を煮やして、普段あまり興味がない陸軍もの(汽車ネタが絡む場合を除く)にもかかわらず録画してしまった一本。

割と定番のジャンルになってる枢軸側からの脱走ものなんですが、その割に冒頭がアフリカ戦線って所でなんかもう嫌な予感。
タイトルから「大脱走」か「大列車作戦」あたりのハードな展開を期待していたのに、そこで将軍連中が捕まるあたりから既にコメディ調で以後もずっとそんな感じのぬるい展開。せいぜい笑えたのは「やっと銃が撃てる」のくだりぐらいか。
後半入ってからのイタリア降伏もせっかくこの映画が二次大戦ものだって思い出させてくれる貴重な小道具なのに、なんかもうとって付けたような扱いでただドイツの収容所へ舞台を移すためだけに使われるような有り様。ところがその「脱走困難」なドイツ収容所に入ってさあ今度こそ見せ場かと思いきや、あっけなくラストへなだれ込んでしまう始末。大団円のラストすらそっくりばっさりカットしたってどうでもいいようなぐだぐだっぷりで、一体何がやりたかったのか最後まで理解に苦しむ映画でありました。ちょっとamazon見た限りDVD出てないのも無理ないか。

落ち着いて考えてみれば、何でもかんでも大袈裟な邦題つけたがるのは当時の日本の風潮ではありました。(原題 : The Secret War of Harry Frigg)

所長はやけにオカマ臭いし、ここまでコケにされてるのを見るとさすがにイタ公にも同情したくなってくるなあ。

# しかしこのしょうもなさは癖になりそうで怖い

TrackBack URL

栗田 榛名 について

このサーバの管理人
カテゴリー: Splunge! タグ: , パーマリンク

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください