矯角殺牛

昨夜は点と線第二部。
昨日第一部についても書いた通り、やはり鳥飼を東京へ行かせたのは大失策であったと、もそもそと苦言を呈しておく。 :hammer:
大道具から小道具まで考証がでたらめなのは、日本のドラマにはもうニアピン賞以上を期待しないことにしてるから、敢えて何も言いません。

あの脚本では三原の存在感があまりにも薄くて、たかだか高橋克典に土下座させた程度では安田夫妻を取り逃がした無念さがまるで伝わって来ないのが致命傷。実は昨日の日中実家に召喚されてその往復で原作を読み直していたのですが、その作業がなかったら第一部が冗長な代わり第二部があまりに急ぎ足で、「え、もう終わり?」と呆気に取られたまま失意のうちに床についていたかもしれません。
三原が鳥飼との何気ない雑談から「空白の4分」の示唆を受けた後は、動き回るのは三原の仕事。時刻表のトリックに何度もリング際まで追い詰められながら、最終的にチャンピオン(敵)のミスで判定勝ち・・・しそうになったらよりによって相手が場外へ逃げてノーゲームにされた無念、これこそが名作を名作たらしめていると思うのですが。今回の脚本じゃちょっと札幌へ顔出した程度で、後の苦労する部分は全部鳥飼が持って行っちゃってるから、三原の無念に重みが全然無いのですよ。

何しろミスキャストが目に余るわな。責任者出て来い! 👿
たけしを使う時点で彼を主役にせざるを得なくなるのは理解するけど、だったら本来序盤しか出番の無い鳥飼の役なんかやらせるべきじゃなくて、そこはむしろ小林稔侍の方が適任だったような。一度当たると主役しかやらせてもらえない日本芸能界のプアさがもたらした悲劇と言えばそれまでなのかな。でもどの役やらせてもみんな一緒になっちゃうってのは、たけしも役者としちゃ結局それまでだってことだわな。
戦争のエピソードもあんなに練り込む必要ないし、宇津井健の回想シーンも取って付けたような感じが強いし、評価できるのは原作であんまり書かれてなかった某省からの圧力のくだりぐらいじゃなかろうか。あそこだけは原作読んでて物足りなかったから。



ところで、昨日第一部を保存用に編集してて知ったのだけど、2時間半のうち30分もCMに費やすとはどういう了見であるか? 🙁
バラエティなんかで下らないネタを気を持たせるためにCM入りするのはまだ許容するものの、この種の時代物でひどい時は10分経たないうちに、ということは視聴者がその時代背景に頭が切り替わるかどうかの頃にまたCM入りで現世に引き戻すのはどうかと思います。電車乗ってて頻繁にトンネル出たり入ったりが続くのと一緒で、努めて好意的に見ようとしても何もかもぶち壊しですわ。
この事も不満の一因になってるのは間違いないな。

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